過去を捨てて前しか見てない
9月2日に行われたプーマのイベントに大ちゃんが参加した時はまだ、アイスダンス転向を発表していなかったけど、イベントの取材で「過去を捨てて」と大ちゃんが言っていたのを思い出しました。
アイスダンス転向を知った今、改めてこの「過去を捨てて」という言葉を考えてみると、シングル最後となる今季にかける意気込みはもちろん、アイスダンスに向けての展望が、大ちゃんの目の前に果てしなく広がっていたから出た言葉だったのかなと…。
高橋大輔 尽きぬスケート愛「過去を捨てて前しか見てない」:スポニチhttps://sp.mainichi.jp/s/news.html?cid=20190902spp000004116000c&inb=so
(一部抜粋)
一度、離れたからこそ銀盤の素晴らしさが分かる。8歳から周囲の勧めもあってスケートを開始。「(スケートを)選択した感覚がなかった。好きかどうか感じなかった」と言うが、現役復帰した今は「スケートが自信を与えてくれていた。好きだと分かった」と明かす。復帰2年目のシーズンが待つ。昨季と同じく全日本選手権で最高の演技を目指す高橋は「過去を捨てて、前しか見てない」と語った。
アイスダンス転向に躊躇はしなかったのか?と聞かれ、「スケートができるから全く躊躇しなかった」と即答してましたが、あの力強い、迷いのない、曇りのない、まっすぐな目を見てしまうと、本当にシングルは今季が最後なのだと思い知らされる寂しさを感じるのと同時に、2年後の北京オリンピックで華々しく活躍する「だいかな(かなだい?)」ペアを想い描いて期待している自分がいます。
アイスダンスの先輩となる宮本賢二先生はどう思っているのかな?
真央ちゃんはどう思っているのかな?
今回の転向について、歌子先生の言葉が記事に載っていたようですね。https://www.sanspo.com/sports/news/20190927/fgr19092705030001-n3.html
高橋を長年指導する長光歌子コーチ
「(高橋は)シングルにこだわることはないと、ずっと思っていた。彼自身のスケートの幅も広がる。(村元)哉中ちゃんも上手なスケーターだし、うまく合えばいい。生やさしくないことは本人も分かっているだろうし、やるからには必死でやってほしい」
モロゾフはどう思っているのかな?
大ちゃんが引退した時、モロゾフが大ちゃんに向けて送ったメッセージを思い出しました。一部抜粋して短くまとめてみました。
「もし世界のどこかでショーをするのであれば、大輔を心から愛している観客のために100%を賭けて演じてほしい。彼の新しいプログラムを見たい、100%の彼を見たいと思っているのだから。
アマチュアであれプロであれ、いつだって人は成長できる。
パフォーマンスそのもので君を愛する多くの人々を驚かせ、その偉大さで人々を感動させ続けてほしい。」
そして昨季の近畿選手権後に歌子先生の言葉。
「4回転とかなんとかというよりも『フィギュアスケートってこういう良さがある』っていうのを見せてほしい。大輔の一番いい状態のものを、皆さんに見てもらいたい」
モロゾフの言葉と重なる部分がありますね。
この歌子先生とモロゾフの言葉を、いまだに気持ちの処理ができない私自身に、あえて言い聞かせてみました。
「スケートができるから」と迷いがなかったという大ちゃんは、本当に「スケート」が好きなんだなというところ。
巷で大ちゃんのことを「中途半端」だとか「何がやりたいのか分からない」と批判する人がいますが、実はこれほど「スケート」にブレてない人はいないんじゃないかと思わせる。
でもスケートに還元するために、様々な事に挑戦できて、高い結果を出してやれてしまうのは才能ある高橋大輔だからこそですよね。
気持ちの上で過去を捨てる事ができたのは、スケートを中心軸にして、自分のスケートの可能性を大きく広くする事で、過去の自分が積み上げた成績は大ちゃんにとって、ただの通過点に感じたのかなと。
大ちゃんがアイスダンスに打ち込む事によって、カンパニーへの道のりは遠くなったのか、近くなったのか。
大ちゃんは自分に必要不可欠なものを引き寄せる人だから、きっとアイスダンスの経験も必ずカンパニーの要になるんだと信じようと思います。
いやいや、なるに違いない。
えみりん🎵