キタノブルー
私がたけし(すみません、あえて敬称を略させて頂きます)を好きになったのは中学の頃だったでしょうか。
私は元々からお笑いが大好きで、ドリフや欽ちゃんから始まり、中学の頃には独特なお笑いのセンスの鋭さとシャイな性格が交差するたけしにはまっておりました。
私がたけしにはまったもう1つの理由は、広い知識と深い読みと、万人とは異なるけれども的を射ている鋭い視点です。
それなのに、たけしの中心にある太い支柱は純粋で情が厚い。
そこがもうたまらない。
なんと人間の魅力の溢れる人なんでしょう。
私が見ているたけしは、
人生の酸いも甘いも裏も表も、人間の綺麗な面も汚い面も善も悪も、全部知ってる純粋なかわいい人。
「夢は捨てたと言わないで」…たけしの紅白での「浅草キッド」熱唱が人々の胸を打った理由 : スポーツ報知(一部抜粋)
https://search.yahoo.co.jp/amp/s/hochi.news/amp/articles/20200102-OHT1T50008.html%3Fusqp%3Dmq331AQUKAGYAYLe6bqlitDtxwGwASDAAQE%253D
「ツービートという漫才師が(世に)出るために何組の漫才師がダメになったかも分かるし、自分がある程度、売れた時に作った歌。同じ時期に同じような生活をして、一緒にお酒を飲んだり騒いでいたのに、何でコイツが落ち込んで自分が売れたということには罪悪感がある」と率直に語った、たけし。
先日の紅白で見せたキタノブルー。
70を過ぎたたけしが見せたキタノブルー。
浅草キッドは
たけしのブルーの時代を歌った歌。
この歌が紡ぐ時代は、たけしの体の半分が憂いや哀愁で包まれている理由の1つなのかもしれない。
私はひょうきん族からファンになったけど、その頃から既にたけしはブルーを纏っていたように思う。
だからキタノブルーは偶然でなく必然なのかも?と思う。
浅草で芸人として売れることを夢に見て、豆粒のように小さく見えただろう希望にしがみついて頑張っていた時代より、夢や希望が現実のものとなった今のたけしが夢見るものは何なのでしょうか。
現代では希望・冷静・神秘の象徴とされている(らしい)青と、孤独で不安な青春時代を描いたピカソのブルーと、キタノブルー。
なんだかたけしのブルーは、
たけしという人は全てを静かに受け入れていて、この世の全ての物事の表と裏の明と暗を理解しながらもそれを憂いているような、そんな色なのかなと私は感じます。
あのバイク事故の後、明るい色が見えづらくなり、青系の色が見やすくなったとおっしゃったそうですが、なんとなく、神様が「もう自分の見易い部分だけ見てていいんだよ」とたけしに囁いてくださってるのかもしれないなと。
あの紅白で見た、青色に包まれたたけし、本当にすごくよかった。
ご自分がどれだけ大きくなっても、ペコリと照れくさそうに頭を下げる。
やっぱり、たけしは、すごいな。
えみりん🎵