木戸氏の言葉とズエワコーチの戦略「今できること」
本当はもっと早く、この記事をアップしたかったのですが、年末の忙しさに振り回されて自分の事は後回しの後回し…。やっと、書く事ができました。
今季に入り3試合に挑みましたが、あちこちで言われている「ズエワコーチの戦略」というキーワード。
「何をするかじゃなくて、今、自分たちができるものをどう見せるかが一番大事だよ」
大ちゃんファンの間では、誰もが周知のズエワコーチの言葉。
まさにこの言葉こそがズエワコーチの戦略そのものだったのではないかと思います。
昨年の2試合の大ちゃんはまだまだ初心者マーク、緊張の方が勝り、かなだいの世界感が出せなかった印象だったので、この言葉はそういう意味でも私の心に響きました。
そして今季、かなだいがアイスダンスの日本歴代最高点を出したという事実と、
その一方で私の感想としては、ツイズルの乱れや、ベテランカップルと比べて観た時に、特にリフトがスムーズでないように感じます。
もちろん私にはアイスダンスの事は全く分かりませんが、木戸氏が記事の中で、 「年月を経ないと得られないものもある」と語ってみえます。
木戸氏の言葉(記事より抜粋/順不同)
https://www.jiji.com/sp/v4?id=202111icedancetm000
年月を経ないと得られないものもある
高橋の転向から結成2年でここまで仕上げたことに驚きつつ、「(世界の)上位との間に超えられていない壁がまだある」と語った。2人がリンクで一体となる感覚は「年月を経ないと得られないものもある」という。コンビの現状は「相手の動きを感じ取り、自分の動きを感じ取らせるという段階にはきていない。合わせてしまっている」。そこが一番難しく、時間がかかるとした。
確かな戦略
技だけではなく、木戸さんは確かな戦略も感じた。衣装、見せ方、振り付け。「弱みを隠して強みを生かす(プログラムの)つくりにしてきた」とし、高橋と村元のセンス、振付師兼コーチのマリナ・ズエワさんの手腕をみる。
「止まったときのポーズ、形は彼らの天性。ズエワさんの作戦の立て方、点の取らせ方はすごい。勝てると踏んで、すごく上手に点数を稼いできた」と感心した。
実際、哉中ちゃんも「トップのチームとどうしても比べてしまったりする時もあるのですが、比べたところで何も変わらない、何もいいことがないので」と言ってみえました。
比べたところで、結成2年ではどうしても得られないもの、大ちゃんの比類なき才能を持ってしても、経験を積まないと修得できないものがあり、スムーズな流れるようなリフトとかツイズルとかというものは、相手の動きを感じ取り、自分の動きを感じ取らせる事によってなされるものだということなのか…。
ズエワコーチも当然それを十二分に理解した上で、結成2年目の今でもできる事をやり、他のカップルにはない二人だけの強みを押し出す事に注力したという事でしょうか。
ズエワコーチの言葉 (一部抜粋/順不同 )
https://sports.yahoo.co.jp/m/column/detail/202111130004-spnavi
“It’s not what you do,but it’s how you do it”
「何をするかではなく、今自分たちができるものをどう見せるかが一番大事だよ」
NHK杯に臨む村元哉中と高橋大輔に、コーチであるマリーナ・ズエワがかけた言葉だ。
ズエワコーチの言葉が、村元に力を与えた。 「本当に『そうだなあ』って。やはりトップのチームとどうしても比べてしまったりする時もあるのですが、比べたところで何も変わらない、何もいいことがないので。
『どれだけ自分たちが今できることを、どういうふうに表現してパフォーマンスするかだ』とマリーナに言われて、それを今回すごく意識した結果、良い評価も得られたし、表現面でも昨シーズンよりはよく出来たのかなと思う」
「お客さんはあなたのスケートが観たくて、楽しみにして応援してくれているんだから、『うまくやらなくては』ではなく、どうしたら楽しんでもらえるかを考えながら滑りなさい。自分たちが楽しまないと周りには伝わらないし、とにかく貴重な今のこの瞬間を大切に楽しみなさい」 高橋は「緊張感は高かったのですが、本当に楽しむことを一番に演技することができたのでうまくいったのかな」と振り返っている。
なるほど。
「今できる事」をしっかりこなし、他のカップルには真似できない、観る者を魅了するかなだいのパフォーマンスこそが、マリナコーチのいわゆる「戦略」という事でしょうか。
結成2年目にして迎えなければならなかったオリンピックシーズンで大ちゃんが決して若くはない。その中でなんとかして結果を出していくためには、経験を積まなくても「今できる事」の全てを最大限にこなし、二人のプラスの面を押し出すこと。
今できること(ズエワコーチの言葉 )
2シーズン目を迎える村元/高橋組は、もちろん「自分たちが今できること」を増やすことも心がけてきた。
NHK杯開幕前日の公式練習後、村元は「一番集中的に練習していたのはスケーティングのクオリティ、質」だと話しており、「自信をもって滑れるように練習してきました」としている。
また高橋も「スケーティングスキルやテクニカルの強化は必要だったので、そこを重点的にやってきた」と言う。シングルスケーターとしての高橋が持つスケーティングスキルが世界最高レベルであったことは言うまでもないが、シングルとは靴も違い、パートナーとの連携も必要なアイスダンスのテクニックを身に着けることは必須だった。
そして実際、かなだいが積み重ねてきた練習の結果に対する木戸氏とズエワコーチのコメントを。
リフトとスピン、そして戦略
村元、高橋組の結成当初から、木戸さんは得点を取るにはまずリフトとスピンだと指導者の視点で語っていた。今季のNHK杯はリフト、スピンともレベル(最高4)を取りこぼさず、出来栄え点(GOE)も全て加点。リフトは高橋が腕だけで村元を持ち上げようとしていた昨年と比べ、「下半身で持ち上げて、あとは自分の体の軸がある」という。
縦方向にはなかなかつぶれない卵にたとえて「軸の中に相手を入れ込んで、縦の力を利用する感じになっている」と成長の跡を見た。 コンビネーションスピンは「2人の間に軸を作って、その軸の周りを回る。それがうまく習得できている」とした。互いの遠心力と向心力を利用して回転する基礎ができている証しだという。
リフト肉体改造
さらに、シングルにはないアイスダンスの要素や、二人で滑るアイスダンスならではの課題にも取り組んできた。氷上練習後に週3回のオフアイストレーニングも行っているという高橋の上半身はたくましさを増しており、本人も「『全体的に一回り大きくなったのかな』というのは、自分の姿見たときに思います」と自覚している。
その結果、リフトについては「昨シーズンは不安定なものがかなりあった。安定感はでてきたのかな」と自信を深めているようだ。
「滑る距離感や組んだ時のポジショニングの具合やユニゾン、いろいろ挙げればたくさん成長してきた」(高橋)
「角」はだんだん取れてくる
一体感を生むのは感覚であり、テクニック。組んで滑る際のホールドでは男性が力のかけ方によって女性を引き寄せる。
木戸さんは「男性が両手のエリアの中に女性を入れ込んでくる感覚。それができるとホールドの『枠』ができる」と説明した。アイスダンスの男女は「額縁と絵」の関係が理想だとして、「枠」ができると高橋が額縁になり、村元がその中で自由に表現できるという。
ツイズル
技ではツイズル(多回転の片足ターン)に修正の余地があるとした。レベルは最高の4を取ったとはいえ、軸の位置がうまく作れず、音で表すと「くるくるくる」であるべきなのに、まだ「くるんくるんくるん」。
ステップ
レベルを取りこぼしたステップは、高橋がシングル時代に華麗と評されたが「まだ力ずく。強引に深いエッジでカーブを描き、無理に足首や膝を曲げている」と指摘した。技術も、2人が一体となる滑りも「だんだん角が取れてくる」と長い目で見つつ、期待を込める。
最後の木戸氏の大ちゃんのステップに関する「力ずく、強引」という評価は、たかが素人ではありますが、だからこそ、他の誰もできないステップを踏めてるのでは?と素人の浅はかな考えかも知れませんが…。
目まぐるしい年末を過ごしているうちに、とうとう全日本が始まります。
プラスの評価だけでなく、マイナスの評価も聞こえてきますが、まだ結成2年目ですから当然のことであると同時に既に日本歴代最高得点を取得したかなだいが更に得点を伸ばせるという事、日本国内だけでなく世界で闘える可能性があるという事であると思います。
数日後にオリンピック出場選手が決まります。
テレビ局さま。
どうか普通に地上波放送してください。
アーメンラーメンなんまんだぶ…(-人-)
えみりん🎵