フィギュアの世界王者が海賊王に

昌磨が公式練習中に右足首を負傷したにも関わらず世界選手権2連覇を果たし、数日が経ちました。
そして本日、ワンピースオンアイスのルフィ役に抜擢されたというニュースが流れましたね。

https://www.onepiece-on-ice.com/

非常に納得しました。
もちろん「氷上の世界王者が海賊王になる」という点でも納得ですし、これまで何年も現役でありながらもスター選手であることを自覚し、ファンのために数多くのアイスショーに出演して重責を担ってきたという、アイスショーの運営側からの「信用」が根底にあるのだと、私は勝手に解釈しています。 

まずは世界選手権の話題ですが、昌磨の演技はショート・フリーともに素晴らしかったですね!

特にショートは昌磨の世界感が十二分に出た演技だったように思います。

ずっと「表現面を大事にしたい」と言いながら、今のフィギュアはジャンプを成功させなければ「良い演技だった」と言ってもらえないと十分理解した上で、

試合に勝つために技術面を磨き、技術面に重点を置いて戦ってきた昌磨が、今回のショートでジャンプをミスなく終えた瞬間「今こそ表現面でも自分が納得できる演技をする時だ!」と言わんばかりに感情をぶつけたように私は感じましたね。

そして案の定、キスクラでステファンが “thank you for your emotions”「感情を込めてくれてありがとう」と昌磨に声をかけていました。

フリーの演技もまさに両輪の揃った素晴らしい演技でした。

フリーの演技後にリンクサイドで昌磨を待ち構えていたステファンが「ワンダホー✕7」と昌磨を抱えて飛び跳ねていましたね。

こういう微笑ましいやり取りの中にも、ステファンと昌磨の絆を感じます。

そして最近になって私が感じているのは、テレビ放送やネット記事等、メディアの風向きが少しずつ変わってきたかな?という事です。

ついこの間まで羽生くんをトップに置くように努力している報道が多いと個人的に感じていましたが、この世界選手権からは「高橋大輔、羽生結弦、宇野昌磨」とフィギュアのトップを担ってきたスケーターの名前をあげるようになりましたね。

ただ羽生くんと昌磨を比べる事は私は個人的にできないと感じています。

なぜなら昌磨が絶不調に陥っていた年齢の頃の羽生くんは既に多くの試合を欠場するようになり、試合のみならずショーも欠場したり、そもそもショーの出場が少なかったからです。

怪我を抱えて試合に出場する選手はたくさんいますが、当然、順位は奮わないでしょう。

試合を欠場する事によって負けの試合を作らず「世間に負けのイメージを与えない」というのは思いの外、メリットが大きい(ダメージが小さい)のではないかな?と私は思っています。

あくまでも私の勝手な憶測ですが、今回のワンピースオンアイスのルフィに昌磨が抜擢されたのも、少なからず過去のそういう行いが背景にあるのかも知れないなと私は思いました。

考えてみれば、引退後の羽生くんの新規アイスショーはすべて羽生結弦プロデュースですから。

【フィギュア】宇野昌磨「来年も競技会には出ると思いますよ」世界選手権V2表彰式後に今後説明(一部抜粋)

https://news.yahoo.co.jp/articles/8baa5bd8c50686ad9cec7ed6869957519cce996c

-言える範囲で「今後」とは

宇野 言える範囲というか…何も考えてないんですね。

2年前まではやっぱり成績が出ていなかったので、まず成績を出したいっていうところでした。

ただ、今の僕の考えっていうのは、成績が出たことにうれしくは思いますけど、スケートが成績を目指したスケートになってしまっているなっていうのが率直な感想なので、決して悪いことではないと思うんですけれども、それがルールなので。

ただ、僕が楽しいと思うのは、高橋大輔選手のような憧れたスケートっていうのは、今の僕が体現できているかって言われたら、そうではないので。

それはアイスショーとかで、できることなのかなと思う。そういったものを今は頑張りたいって強く思ってます。それを頑張っていった先に、自分が今後どうしていきたいのかっていうのが見つかると思います。

 -アイスショーとエキシビション。そこで学んだことを競技会に生かしたいという話なのか、競技会に来季も出るかどうかが白紙なのか。今、どういう考えか

 宇野 来年も競技会には出ると思いますよ。ただ、シーズンオフに競技会に向けてどんなものをしたいかっていうことだけを考えていたのが、アイスショーっていう場所でも、僕は競技会のような演技をずっとしてきたんですけど、

そうではなくて、スケーターとしてこうなりたいっていうものを見つけていきたいと思いました。その流れで、そういったことに取り組んだ時、自分が何を感じて、今後さらにこういうことをしていきたいって思ったら、その道も考えてもいいのかなと思っています。

なるほど。
私は昌磨の「自分が楽しいと思えるスケートはアイスショーとかで、できることなのかな」という言葉が今までの昌磨を考えると少し引っ掛かっておりましたが、今、ようやくなんとなく納得できたような気がします。

失敗の許されない演技を披露する機会であるアイスショーという場で、これまでの昌磨は競技会に照準を合わせた演技をしてきたところを、

今後は昌磨が本来目指していたスケーター像に照準を合わせ追求する場がアイスショーとなるのだ、という事なんでしょうかね。

そして、その気持ちの切り替えのきっかけとなった理由の1つが「ワンピースオンアイス」なのかな?とか…。

国別対抗戦に怪我を抱えた昌磨が出場するのか心配されるところですが、大ちゃんと昌磨が並んで同じ試合に出場しているシーンは非常に貴重な場面となるに違いありません。

えみりん🎶

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高橋大輔

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