生涯現役の裏の決意と覚悟

もたついてる間に時代が令和に変わってしまいました。

巷ではフィギュアの強化選手の発表があり、高橋選手に対する世間の厳しい意見が目につきますが、大ちゃんには気にしないで自分の行きたい道を邁進してほしいです。ひいてはフィギュア界のためになると私は思うからです。

「国際試合に出る覚悟もないのに」「若手のチャンスを奪うな」というのが、復帰についても強化選手についても批判する理由のようですね。氷艶についても、現役選手なら試合に集中すべきだという意見も目にします。

私は大ちゃんのファンですし、大ちゃんの人柄も現在に至る経緯も知っているつもりなので、今回の復帰も氷艶も大大の大歓迎ですが、ニュースでフィギュアをチェックするくらいの興味しかない人たちには、批判的な意見になってしまうのも致し方ないのでしょうか。

今回の強化選手の件もそうですが、どちらにしても世間もメディアも若くて元気な選手が大好きですよね。ジャッジにおいても、有能な若い選手が次々に続いていく事は非常に大事なことでしょうが、若いかベテランか関係なく、競技はその技術面で上か下かをジャッジされるべきだと常々から思います。

若い有能な選手が現れた途端に、それまでその競技を必死に牽引してきたベテラン選手に技術は優れているのに点数が出なくなるとか。採点競技の闇ですよね。

若手でもベテランでも、話題性とか将来性とかスター性とかの忖度ではなくて、純粋にその試合で出した力が上か下かで結果が出るべきで、たとえ一か八かでその試合で出た結果だとしても、それが本来のスポーツというものだと私は思います。

復帰後に大ちゃんが語った言葉を聞いていると、今、大ちゃんが真摯に求めるものは勝敗でも高得点でもなく全力の演技の優劣。結果や勝敗はその後の話。

https://twitter.com/locari_jp/status/1121972258728054786?s=20

元々1回目の現役時も「得点の高いプログラムより魅せるプログラムにしたい」とあえて高得点を狙ったプログラムにはしなかった人ですが、引退を経験した事で、その追求が、試合とショーの括りさえも取っ払い、シンプルに質の高い演技がしたいというところに辿り着いたということでしょうね。

つまり氷艶はまさに今の高橋選手の望むところなのだと思います。氷艶は上質の演技を追求するために、試合とショーの両方において必要不可欠であると。

だからこそ宮本亜門さんに「氷艶が競技の支障にならないか?」と尋ねられても、逆に「望むところ」だったんでしょうね。

でも氷艶から学んだ事を試合に活かせるのは、大ちゃんだからできる事のような気もします。一般ピーポーの勝手な想像ですけど。

もうね「素人があーだこーだ騒ぐな」って話ですよね(私も含めてですけど(-_-;))。

大ちゃんが良い事も悪い事もさらけ出して話す人だから、一般ピーポーはその言葉を真に受けて「中途半端」だの「何がしたいのか分からない」だの批判しますがね、大ちゃんは1回目の現役時も今も変わりませんよ。よく目を見開いて事実を見なさいよ。たとえ高得点が望めなくとも質の高さを求めた後に結果を求める「ぶれない」頑固な高橋選手の姿勢を。たとえ見た目がフワフワっとしていたって、実は頑固なマシュマロなんですよ。

「現役復帰」は、試合と同様にショーを蔑ろにしたくないという高橋大輔選手のスケートに対する姿勢と、試合にもショーにも現役選手並みのクオリティが必要だとする、現役選手に対する敬意の表れですよ。

選手たちはたぶん自分でも無意識に、試合とショーを「区別」している、その意識に、かつて自身もそうであった事に、高橋選手は疑問を感じたということでしょう。観客が決して安くないお金を払って観に来るショーに試合と同様に全力を出したいとする。

「試合とショーを無意識に区別している意識」と「国際試合に出ないのに復帰する意識」は対等なんじゃないかと私は思うんですがね。

(実際、大ちゃんには「国際試合に出ない」理由もあるんですけどね。)

試合の観客席がら空き状態を実際に(あの美しい)目で見てきた高橋選手だからこそ、フィギュア界全体と選手の現役時と引退後までが視野に入っている。
 
だからこそ高橋選手はカンパニーがつくりたいのだし、現役選手の体力クオリティを求めている。

起承転結ですよ。

え~みりん🎵

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